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2021.03.30

植栽改造計画【施工編】

 こんにちは

 総務部総務グループの立花です。

 

 今回も植栽改造計画についてお届けします。

 前回の記事はこちらから→植栽改造計画【計画編】

 

 今回は【施工編】ということで、完成するまでの工程をご紹介します。

 

■10月9日

 何にせよ、まずは枯れてしまったツツジと茂ったシダを全て抜いて整地しなければいけません。

 5.3m×1.8mの敷地いっぱいに絡み合ってガチガチに固まった根をシャベル1つで掘り起こしたり、引っこ抜くのは、かなりの重労働でした。

 ちなみに久留米ガスにはシャベル(スコップ)が数本常備されています。地面の中にあるガス管等に異常があって緊急の処置が必要な場合や、重機が入らないような狭い場所を試掘するような時に使います。(詳細はこちらの記事を参照してください。)今回私は12年前の入社以来、初めて使いました。園芸目的で(笑)

 汗だくになりながら一人で作業をしていると、現場から帰ってきた供給部のメンバー4人(関リーダー、柴山リーダー下村リーダー村上さん)が、私がよほどかわいそうに見えたのか、進んで手伝ってくれました。その協力のおかげで一気にペースが上がり、枯れ木とシダを全て根から取り除くことができた結果、荒れ放題だった場所は写真の通りスッキリした姿になりました。

 供給部の方々ありがとうございました。

 

■10月15日

 次は池の為の穴を掘ります。これもシャベル1つで。そしてこれもキツい。ただひたすらに掘るのみ。掘り過ぎて徐々に快感に変わってくるという不思議体験を経て、苦痛に戻ったあたりでようやく終わり。

 池の作り方は、防水シートを底に敷いたり、コンクリートで仕上げたりと様々ありますが、今回は費用とメンテナンスの面から市販のプラスチック製の容器をそのまま埋め込んでつくることにしました。池は気温や日光による影響を受け過ぎないようにするために、ある程度の水深を確保することが重要です。具体的には、夏の気温上昇で水棲生物が茹で上がってしまったり、冬の気温低下で池の水全体が凍結するような事態を防ぎ、水深が浅いと発生しやすいアオコを抑止するのが狙いです。また、単純に水の量が多い方が水質は安定しやすく、限られたスペースで池の水量を確保する為にも、ホームセンターで見つけた幅120cm×奥行70cm×深さ45cm(水量378L分)の深さのある容器を選びました。

 容器のサイズより一回り大きく掘った穴に、水平を確保してスッポリと入れ込みます。この時、池に落ち葉や雨の時に泥水が入り込みにくいようにする為に、容器のふちを若干周りの地面の高さより上げて設置しました。

 位置の微調整をした後に容器の周りに土を入れて埋めていきます。この土に砂利を混ぜ込むことと、池のふちを高くしたことでできた勾配(地面の傾き)によって、多少の土壌の水はけ改善効果を期待しています。

 完成を急いで埋めた土を無理に押し固めようとすると、容器に負担がかかって割れる恐れがあるので、時間をかけて自然に土が締まるのを待ちます。

 

■11月19日

 池のふちと内側側面に配置する石を調達します。石は久留米ガスのイケメン四天王の一人、秋永さんの実家から譲って頂けることになりました。

 軽トラックの荷台がいっぱいになる程の大量の石を提供して頂きありがとうございました。

 石が調達できたら、「手前には平たい石、奥には背が高い石を置く」くらいの大まかなイメージだけを決めて、容器のふちの四角い形が目立たないように要所要所に大きな石を配置します。内側側面にも、後で入れる水棲生物の隠れ家や日陰になる場所を意識して、容器の青色が見えないように石を組み合わせて積んでいきます。石の数が限られた中で、形や大きさを考えながらやり直しを繰り返して組み上げていくのは、センスを問われる正解の無いパズルのような感覚で非常に面白い作業でした。

 石を組んだら底に砂利を入れます。高低差をつけて後で水草を植え付ける場所もつくりました。水草には光合成による水中への酸素供給と水質浄化作用があるのでどんどん繁殖させていきたいと思っています。石や砂利は、その凹凸や隙間が、微生物やバクテリアの棲み処として水質の浄化(生物濾過)にも好影響を及ぼします。

 今回の池には機械装置を使った濾過等は考えておらず、全てを生体と水草の浄化、微生物・バクテリアの濾過作用等、自然の浄化サイクルに任せたいと思っています。水質維持の難易度は上がりますが、その方がメンテナンスの手間も省けますし、より自然的だと思いましたので・・・決して手抜きではありませんよ。

 楽しい作業はあっという間に終わり、下の写真のような仕上がりに。

 私の力量ではこのくらいが限界です。石を配置すると池の外観の骨格が決まります。

 

■12月13日

 次は植物を植えていきます。全体の配置としては、中央の池周りは自然風に色々な種類をランダムに植えていき、右側の桜の根元には花を絨毯のように広げていきます。左のスペースは水はけが特に悪いので、特に湿気に強い種類の植物で対応します。

 植え付ける植物の条件は、常緑、多年草、半日陰への適応ができて、成長・繁殖力が強すぎず、肥料があまり必要ないもの。

 中央の池周りは、石の配置も意識しながら植え付けていきます。葉の色・大きさ・形状・開花期等のセオリーをある程度考慮して・・・といっても私には十分な知識がないので結局は感覚で思い切って配置を決めました。

 

■12月29日

 右側の桜の下はかわいらしい白い花で埋め尽くしていきます。ただし、そのままでは桜の木の根が地表まで出てきていたので、花を植え付ける深さを確保しなければいけなかったのと、勾配をつけて土の水はけを良くするために、池の穴を掘った時に出た土を盛って山のようにしました。今は花の株が小さいですが、成長すれば地表を覆って良い感じになるはず・・・。

 左側の水はけが悪いスペースには、湿気を好むコケと常緑のアジサイを配置します。アジサイが成長すれば密集して良い感じになるはず・・・。

 ということで部分ごとに数日かけてコツコツ仕上げていった結果、出来上がった全体像がこちら。

 あとは気温が上がってきたら、池を仕上げて完成です。

 

■2月18日

 大雪が降り、植えたばかりの苗木にダメージが無いか心配でしたが、結局全部無事でした。

 

■2月21日

 池に水を入れようと思っていたら、雨で自然と溜まっていったので、そのまま利用して池の水をつくります。

 水づくりで大事なのは待つこと。最終的にはメダカ等の生物を入れますが、一見きれいな水でも飼育に適した水でなければ生物は生きてはいけないので、バクテリアや微生物を繁殖させた上で自然に水質を浄化させる仕組みをつくって、環境が整える必要があります。水道水で水替えなんかしてしまうとバクテリアが死んでしまい、かえって水質が悪化するので、ここはひたすら我慢して放置。

 水づくりの理屈は把握していて確信もありましたが、途中で下の写真のようにどんどん緑色に濁っていった時は流石に内心焦りました。

 それでも我慢が大事。自然の力を信じて放置し続けた結果・・・水質浄化の条件が整って水が出来上がりました!メダカとドジョウ、タニシ、エビを入れて遂に池も完成!

水が透明に澄んで、良い感じです。

 

■3月24日

 桜が満開になったので、写真に収めました。

 当日は宿直の当番だったので、夜の桜越しのガス燈も撮りました。

 

 以上、会社の植栽スペースの改造計画の報告でした。肉体的にはキツいところもありましたが、総じて楽しい作業でした。

 

 今回は半分趣味のようなものでしたが、実際の仕事も同様に、最後に楽しかったと思えたり、部分的にでもやりがいを感じることができれば幸せなことだと思います。

 入社後に気づくことも多くあるのですが、それから先何十年間と1日の1/3以上の時間を捧げることになるのかもしれない会社を選ぶ、重要な人生のターニングポイントです。今の時点で自分に合った業界や、やりたい仕事をしっかり見定めて、皆さんが悔いなく就活を終えられることを願っています。

 

 今回も大事なことは最後だけです。(笑)